溶融金属を金型の中に高速で充填して製品を作るダイカスト。熱した金属を叩いて圧力を加えることで強度を高め、目的の形状に成形する鍛造。こちらの記事では、そのダイカストと鍛造の違いについてご紹介いたします。
ダイカストとは
ダイカストとは、溶かした金属を金型の中に充填したのちに圧力をかけ、冷やし固めることで、短時間で製品を生産する鋳造方式の一種です。寸法精度や面粗度が優れており、金型で連続的に製造することができるため、大量生産に適した鋳造方式です。
鍛造とは
一方、鍛造は、熱した金属をハンマーやプレス機で叩いて成形する加工方法で、叩いて圧力を加えることで介在物が除去され強度が高まるのが特徴です。
ダイカストと鍛造の違い
ダイカストは、溶かした金属を金型に流し込み成形するのに対し、鍛造は、熱した金属を叩いて成形するという違いがあります。
鍛造はダイカストと比較して、強度が高く、熱による変形もしにくいなどの利点がありますが、複雑な形状をつくるのが難しく、成形に時間がかかることがデメリットに挙げられます。
ダイカストは、大型で複雑な形状にも対応でき、また、鍛造と比較して比較的コストが低いという特長があります。
ダイカストの製品事例
産業用ロボット向けヒートシンク
こちらは、産業用ロボットで使用されるヒートシンクです。
材料メーカー様が開発されたヒートシンク用のアルミ材(開発合金)を使用した製品で、アルミダイカストでありながらアルミ鋳物並みの放熱性を実現しています。
またダイカスト及びマシニング加工後に、三価クロメート処理と粉体塗装まで当社にて一貫対応いたしました。
サーボモーター用ブラケット①
こちらは、サーボモータ用のブラケットです。
協力メーカー様と共に、ダイカストから機械加工、その後の電着塗装、まで一貫生産いたしました。また、鋳物ブッシュをインサートしてダイカストしており、軸の動きを円滑にしています。
サーボモーター用ブラケット②
こちらも、サーボモータ用のブラケット品です。
150,000個と大量生産のご依頼でしたが、鋳造の際に4個取り金型を導入することによってコストダウンとリードタイムの短縮を実現いたしました。
ダイカストのことなら、ダイカスト加工センター .comにお任せください!
今回は、ダイカストと鍛造の違いについてご紹介いたしました。
当社では、アルミダイカストの金型設計・製作から機械加工、表面処理まで一貫対応しています。国内外の自動車部品や住宅設備メーカー様向けに、アルミダイカスト品を納入してきた実績を基に、最適な材料選定や、ダイカストへの工法転換など様々な提案を行っております。また、アルミのみならず、亜鉛とマグネシウムのダイカストにも対応可能です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!