ダイカストにおいて、金型は重要な役割をもちます。こちらの記事では、その金型の構造と材質についてご紹介いたします。
ダイカスト金型の構造
ダイカスト金型の構造は、大別すると固定型と可動型に分かれており、それぞれが様々なパーツで構成されています。
固定型はダイカストマシンに固定され、溶湯をキャビティに注入するための鋳込口や金型開閉時の位置合わせを行うガイドピン、キャビティや冷却用の水穴などがあります。
可動型には、製品を取り出すための押出機構が設けられており、押出板や押出ピン、リターンピン、押出板ストッパー、ダイベース、他にもガイドブッシュやランナー、分流子、ゲート、オーバーフローやエアーベント(ガスベント)などがあります。
固定型と可動型は、それぞれ主型と入子型で構成され、入子型には製品の形状を構成するキャビティが彫りこまれます。固定型と可動型が合わさり、キャビティ内に溶かした金属を高速で充填したのちに圧力をかけ、冷やし固めることで、短時間で鋳物を生産することができます。
ダイカスト金型の材質
様々なパーツで構成されるダイカスト金型ですが、全てが同じ材質ではなく、部分ごとに異なります。高温の溶湯が直接接する入子部分には、耐熱性や延性、靭性に優れた熱間工具鋼/SKD材(SKD11)が用いられます。
主型には、炭素鋼や鋳鉄、鋳鋼などが用いられます。金型の寿命に大きく影響するため、部分ごとに適切な材質を選択することが重要になります。
*SKD11
ダイカスト金型の材料として使用されている熱間工具鋼で、ダイス鋼とも呼ばれています。焼入れ温度が高く加工がしにくいというデメリットがありますが、耐熱性、耐摩耗性に優れており、高温の溶湯と接触するダイカスト金型の材料として広く使用されています。
ダイカストの製品事例
車載向けモーター用コネクタ
こちらは、車に搭載するモーターのコネクタ部品です。具体的には、スタータ(始動電動機)とオルタネータ(発電)の機能を持ち合わせたモータージェネレーター(MG1・MG2L/R)用のコネクタ部品です。
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こちらの記事では、ダイカスト金型の構造と材質についてご紹介いたしました。
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