ダイカストにおけるベーニングとは、金型が成形時に割れてしまい、その割れ目に溶湯が入りこむことで、バリ状の突起ができてしまう現象です。こちらの記事では、そのベーニングの原因と対策をご紹介いたします。
ダイカストのベーニングの原因
ダイカストのベーニングの原因は、クラックと言われる金型表面に現れるひび割れが原因です。ひび割れに溶湯が入り込むことで発生します。
ダイカストのベーニングの対策
金型は繰り返し使用されることで様々な疲労が蓄積されており、クラックの発生は避けられない現象とも言えます。ただし、金型に割れが生じる原因を避けることでベーニングの原因となるクラックの発生を抑え、対策にもなります。
ダイカストの過程において、金型へは加熱と冷却が繰り返されます。溶湯を金型に流し込んだ際には、金型の表面は溶湯との接触により表面温度が上昇します。
その後、鋳物を取り出し、冷水や水溶性の離型剤が使用され、表面温度が急激に下がり、収縮しようとする力が働きます。金型の表面温度はすぐに下がりますが、金型内部はすぐには下がらないため、金型表面に高い引張り応力が発生し、クラックの発生につながります。
その他にもクラックが発生する要因には、金型自体の強度が不足している場合なども考えられます。
ベーニングを防止するためには、適切な金型材料の選定や窒化処理などの適切な表面処理、外部冷却の抑制、離型剤の塗布量や塗布時間などの適正化などの対策が必要になります。
ダイカストの製品事例
サーボモーター用ブラケット
こちらはサーボモータ用のブラケット品です。
協力メーカー様と共に、鋳造から三価クロメート処理、加工までを一貫生産いたしました。150,000個と大量生産のご依頼でしたが、鋳造の際に4個取り金型を導入することによってコストダウンと短期間大量生産を実現いたしました。
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今回は、ダイカストにおけるベーニングの原因と対策についてご紹介いたしました。
当社では、ベーニングを始めとした様々なダイカストにおける不良に対しての知見を基にあらゆる対策を行っています。
また、VA・VE提案や工法転換提案など、様々な提案を行っており、試作・設計段階からのご相談を数多くいただいております。
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