アルミダイカスト品は錆びにくいですが、それでも錆びる場合があります。こちらの記事では、アルミダイカストが錆びる理由と防錆対策についてご紹介いたします。
アルミダイカストが錆びる理由
アルミニウムは酸素と結びつきやすいため、空気中の酸素と結びつき、自然に薄い酸化皮膜を形成し、錆びにくいという特徴があります。しかし、自然に形成される酸化皮膜は非常に薄く傷つきやすく、また酸性やアルカリ性の環境にあまり強くないため、環境によっては腐食し錆びてしまいます。
またアルミダイカストは、純アルミニウムの強度があまり強くないため、別の金属を添加して強度などを高めたり、またコストを抑えたりするために、別の金属を添加したアルミニウム合金として使用されることが一般的です。アルミ純度100%で作られていないため錆びてしまいます。
その他にもアルミダイカストが錆びる理由には、以下のような理由があります。
アルミニウムの孔食
孔食とはアルミニウムでよく見られる腐食形態で、局所的に腐食します。孔食は塩素イオンが関係しており、塩素イオンが酸化皮膜を溶かし孔食が進み錆が発生します。
アルミニウム合金の粒界
金属の結晶どうしが接する粒界と呼ばれる隙間に沿って腐食がおこり錆が発生します。
異種金属接触腐食
アルミニウムよりも自然電位の高い異種金属が接触することで腐食が促進され錆が発生します。
アルミダイカストの錆を防ぐ方法
アルミダイカストの錆を防ぐ方法として4つの方法があります。
めっき
めっきとは、アルミダイカストの表面に別の金属を塗り被膜を施す方法です。
アルマイト処理
アルマイト処理とは、アルミダイカストの表面に人工的に酸化被膜を生成させる方法です。
化成処理
化成処理とは、アルミダイカストの表面に化学的に酸化被膜を生成させる方法です。
カチオン電着塗装
カチオン電着塗装とは、水溶性の電着塗料の中に製品を浸漬させ、電流をかけて塗料を付着させる方法です。
アルミダイカストの製品事例
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こちらは、サーボモータ用のブラケットです。
協力メーカー様と共に、鋳造から電着塗装、加工までを一貫生産いたしました。鋳造時に鋳物ブッシュをインサートして鋳造しており、軸の動きを円滑にしています。
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今回は、アルミダイカストにおける防錆対策についてご紹介いたしました。
当社では、アルミダイカストの金型設計・製作から切削加工、その後の表面処理まで一貫対応しています。国内外の自動車部品や住宅設備メーカー様向けに、アルミダイカスト品を納入してきた実績を基に、最適な材料選定や、ダイカストへの工法転換など様々な提案を行っております。また、アルミのみならず、亜鉛とマグネシウムのダイカストにも対応可能です。
ダイカストに関して、お困りごとがございましたら、お気軽にご連絡ください。
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