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ダイカスト加工の基礎知識・技術コラム

ダイカストの製品設計

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ダイカスト加工センターを運営するアトライズヨドガワでは、ダイカストの金型設計・製作から切削加工、その後の表面処理まで一貫対応しています。こちらの記事では、その中のダイカストの設計における要点についてご紹介いたします。

ダイカストの設計における要点

ダイカストの設計における要点は、以下のようなものが挙げられます。

肉厚

できる限り製品の肉厚を均一にすることが重要です。肉厚の変化が大きい場合、金型へ流入する溶湯の流れが乱れ、巣が発生しやすくなり、また冷却収縮が不均一になる可能性があり、寸法や形状不良が生じやすくなります。

肉厚の変化が必要な場合は、徐々に肉厚を変えるような工夫が必要です。

リブ・R

製品の薄肉部分や凝固収縮時の応力を分散させるため、リブや角隅部にRをつけるよう設計します。リブを設けることで、剛性を向上させ、ひずみ防止や溶湯の湯流れ改善になります。

またRをつけることで、製品や金型への損傷を避けるとともに、湯流れが向上します。

アンダーカット

アンダーカットがある場合、金型から製品が抜けなくなるため、極力避けるべきです。ただし、引抜き中子で抜けないような置中子などを採用する場合は、コスト、生産性を考慮し設計する必要があります。

インサート(鋳込金具)

鋳造時の金型の開閉や溶湯圧力などにより、移動しないよう保持し、正確な位置に鋳包みできるよう設計します。

抜き勾配

金型より製品を変形なくスムーズに離型させるために、金型の分割面に垂直となる箇所には抜き勾配を設けます。抜き勾配の角度は一定ではなく、大きい方が望ましいです。

抜き勾配が小さすぎると金型に負荷が掛かり、製品の取り外しやすさも悪くなります。その結果、傷やひび、寸法不良などの原因にもなります。不良を防ぐために、適切な角度を設定することが重要です。

鋳抜きピン・押出しピン

キャビティ内に設置される鋳抜きピンは、高温・高圧にさらされ折損することで生産性の低下につながるため、細い鋳抜きピンは避け、機械加工も含め設計する必要があります。

また押出しピンは、製品の変形、外観上、機能上問題がない位置に適正な本数を設ける必要があります。

寸法公差

高い寸法精度を求められる部分は、できるだけ金型の分割面や中子の合わせ部分に影響されないようにするか、後加工を含め設計する必要があります。

機械加工

機械加工を必要とする場合には、適切な仕上代をつけるよう設計します。

ダイカストの製品事例

ハイブリッド車用メスアウターケース

こちらは、直流の電流を交流の電流へ変更するインバータのアウターケースです。

形状が複雑で鋳造が難しいため湯回りも悪く、以前は不良率が非常に高い製品でした。また、先方よりできるだけコストを抑えたいというご要望や、形状変更なども度重なり、各種対応、不具合改善が続いていました。

そこで、専用の加工機導入をご提案し、安定的な供給を実現することができました。

>>製品事例の詳細はこちら

ダイカストのことなら、ダイカスト加工センターにお任せください!

こちらの記事では、ダイカストの設計における要点についてご紹介いたしました。

当社では、国内外の自動車部品や住宅設備メーカー様向けに、ダイカスト品を納入してきた実績を基に、最適な材料選定や、ダイカストへの工法転換など様々な提案を行っております。アルミのみならず、亜鉛とマグネシウムのダイカストにも対応可能です。

ダイカストに関して、お困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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