ダイカストにおける鋳ばりとは、金型の分割面や入子、エジェクタピンの隙間などに溶湯が侵入し、凝固して発生した製品形状から張り出した突出部のことです。こちらの記事では、その鋳ばりの原因と対策を紹介いたします。
ダイカストの鋳ばりの原因
鋳ばりの発生原因としては、大きく下記2点が挙げられます。
①金型の不良
金型表面に破損や凹凸があると、その部分に溶湯が侵入し、凝固して鋳ばりが発生します。また、エジェクタピンとピン穴とのクリアランスが適正でないといったような、鋳造不良を考慮されていない金型を使用すると鋳ばりの原因となります。
②ダイカストマシンの型締力
ダイカストマシンの型締力が弱い場合、鋳造圧に負けて型開きが発生する恐れがあり、これにより鋳ばりが発生します。
ダイカストの鋳ばりの対策
鋳ばりを防ぐためには、様々な発生原因を考慮し、各管理項目を適正化することが重要です。以下が、原因ごとの対策対策です。
金型不良が原因の場合
金型をメンテナンスし、金型表面に破損や凹凸のない金型を使用する。
エジェクタピンのクリアランスが適正でないといったような、金型の設計不良が原因の場合
鋳造不良を考慮して設計された金型を使用する。
ダイカストマシンの型締力が原因の場合
鋳造圧と型締圧のバランスを考慮し、製品の重量やサイズに適したダイカストマシンを選定する。
ダイカストの製品事例
培養冷蔵庫のハンドル
こちらは、研究所や医療現場で使用される、微生物などを培養するための超低温冷蔵庫のハンドルです。
ダイカスト後に、外観バフかけ、外観磨き、シルバー塗装まで行っています。外観部品のため、傷や黒点・バリなど部品加工でよくみられる不良が発生しないよう、入念な管理体制を敷いています。
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今回は、ダイカストにおける鋳ばりの原因と対策についてご紹介いたしました。
当社では、鋳ばりを始めとした様々なダイカストにおける不良に対しての知見を基にあらゆる対策を行っています。
また、VA・VE提案や工法転換提案など、様々な提案を行っており、試作・設計段階からのご相談を数多くいただいております。
ダイカストに関して、お困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください。
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